BELL Group 株式会社ベル・データ
導入事例: SBSリコーロジスティクス株式会社 アプリケーション開発テクノロジー

RPG技術者不足解消のためにフリーフォームRPGを採用

問題点・導入の目的 新プロジェクト立ち上げにおける要員確保が課題に

SBSリコーロジスティクス株式会社は、1980年代のシステム38以来、長年にわたってRPGⅢをアプリケーション開発における主力言語として採用してきました。物流・販売から経理・会計にいたるまで、基幹業務全般において活用されているプログラム本数は30,000以上を数えます。その後2010年代の倉庫管理システムの刷新プロジェクトにおいてRPGⅣを採用するにあたり、要員確保が困難になりつつあったRPGから脱却しようという機運が高まりました。その後さらに2020年には、トラック・ドライバー向けアプリケーションとの連携プロジェクトの推進が決定されます。

30年以上にわたって蓄積された膨大なアプリケーション資産は、既にブラックボックス化しつつあったと言っても過言ではありませんでした。プロジェクトを進めるためには、既存アプリケーションを解析・理解し、改修するべき範囲を見極めてから作業を行わなければなりません。ブラックボックスの解決はプロジェクト成否を左右します。

解決方法の検討、決定/ベル・データからの提案 フリーフォームRPG言語とプログラム解析ツールX-Analysisを採用

例えばJavaはプログラマ人口が多いので要件を満たすと考えられましたが、自分達には難しいという印象を持ちました。言語としての仕様だけでなく、採用するべきフレームワークや各種のモジュール類にも注意を払わねばなりません。アプリケーションをブラックボックス化させないためにも、自力で容易に保守できる体制を維持することは必須の要件です。またバージョン間の上位互換性が失われることも、大きな負荷になることが予想されました。

一方IBMのセミナーなどを通じて、従来のRPGⅢ・ⅣはフリーフォームRPGへと世代が刷新されている事を知りました。プログラマ人口はJavaを凌ぐとも言われるCに近い言語仕様、DBアクセスにおける業界標準であるSQLの採用、オープンなアプリケーション開発テクノロジーであるEclipseに基づくRDi (Rational Developer for i)の活用、さらにはブラウザ環境との相性の良さなど、オープン系技術者にとってのRPGの障壁は解消されていたのです。そして従来同様にアプリケーション資産の継承性が維持される点は、他では得られないメリットです。

既存アプリケーションの解析ツールとして、実績と機能の面において定評あるX-Analysisの採用をベル・データから勧められました。当面のプロジェクト推進だけでなく、いずれ訪れるプログラム保守要員の世代交代の際に、RPGの世代刷新が必要になる事を考えると、自社にとって必須の製品であると確信するに至りました。

ブラウザ対応化と同時に、Mapping Suiteを採用して帳票の電子化も実現しました。ベル・データ推奨製品であり、万一の際には一括してサポートしてもらえる点が決め手になりました。

導入成果・現状 RPG未経験者でも1.5ヶ月の社内教育を経て自立可能

旧来アプリケーションを理解しているベテランと、新たなアプリケーションに取り組む10代・20代の若手が、概ね半々の割合でプロジェクト・チームを構成しました。C・Java言語の経験はあったものの、RPGを経験している若手は皆無です。早期に一人前のプロジェクト要員として自立してもらわなくてはなりません。

フリーフォームRPGが1.5ヶ月という短期間で若手に馴染んだ理由は、社内教育体制の充実を図ったことに加えて、その言語仕様にありました。プログラムが行う事は、何かの処理を行う、判断をする、処理の順序を変える、の3つだと言われています。これら全てにおいて、フリーフォームRPGはCやJava言語に近い仕様を備えているために、未経験者にとって違和感がありません。そもそもJavaはCに似た言語仕様を備えています。フリーフォームRPGはもう一つのバリエーション、といった程度に受け止められていたようです。

一方X-Analysisが出力できる文書や図表のバリエーションには目を瞠るものがありました。ブラックボックス化してはいても、迅速にアプリケーションを理解できるようになり、また改修の影響範囲も漏れなく特定できるようになったことから、プログラム保守の生産性だけでなくプログラムそのものの品質も目に見えて向上しました。

将来展望・今後の課題 要員の世代交代をRPG世代の刷新でサポート

フリーフォームRPGはRPGの新しいバリエーションであるだけでなく、若手技術者を採用し戦力化する効果をもたらしました。X-Analysisはプログラムの解析・影響分析ツールとして、アプリケーションの自力保守を可能にしました。これらを活かしてアプリケーションを適宜改修できる体制を維持することは、競争の激しい国際3PL(サードパーティ・ロジスティクス)業界において競争優位を保ち、生き残る上での必須要件です。

既に見えている将来の大きな波は要員の世代交代です。ベテラン技術者から現在の若手へと、いずれはプログラム保守のバトンを引き継いでゆかねばなりません。フリーフォームRPGへの移行になろうかと想像していますが、プロジェクトのコスト・品質・期間について、次回もベル・データから優れた解決策を提案してもらえることを期待しています。

お客様プロフィール

SBSリコーロジスティクス株式会社

SBSリコーロジスティクス株式会社(東京都墨田区)

URL:https://www.sbs-ricohlogistics.co.jp

国際3PL(サードパーティ・ロジスティクス)

SBSリコーロジスティクスは、国際3PL(サードパーティ・ロジスティクス)サービスで、お客様の成功をサポートする総合グローバルロジスティクスカンパニーです。精密機器メーカーのサプライチェーン管理を創業の柱に、圧倒的な「品質」と「KAIZEN力」で実績を重ね、卓越したロジスティクステクノロジーで多種多様な物流ニーズに最善の手段を提案し続けています。世界中のお客様の夢をのせながら、SBSリコーロジスティクスグループは、今日も未来を切り開いていきます。

この事例の製品・サービスの詳細

X-Analysis

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